埋葬の種類(遺骨の処理方法)

納骨堂(のうこつどう)

変化する納骨堂の役割り

納骨堂はもともと一時的に遺骨を安置する場所でしたが、現代では最終的な遺骨の安置場所として、お墓の一種としての役割をしています。

納骨堂を運営する機関

納骨堂には各自治体の運営するもの、霊園が運営するもの、寺院の敷地内にあり、寺院が運営するものがそれぞれあります。

公営の納骨堂

公営の納骨堂は、都道府県や市町村など自治体が運営します。
「当該の自治体にXX年以上在住していること」「葬儀の際に喪主を務めたこと」等の各自治体による条件があり、誰でも申し込める訳ではありません。
公営の納骨堂のメリットは、民営の納骨堂と比べて費用が抑えられることです。また寺院が運営する納骨堂とは違って宗旨や宗派が問われることはありません。
費用の安さと自治体が運営している安心感から人気があり、定員を超える申し込みがあると抽選になるため、かならずしも利用できるとは限りません。

民営の納骨堂

民営の納骨堂は宗教法人や財団法人、または社団法人が運営します。
宗旨宗派による制限がなく、公営の納骨堂と違って申し込みのための細かい条件はほとんどありません。
アクセスの良い便利な立地のことが多く、最新のシステムを取り入れたもの等、納骨堂にもそれぞれの特色があります。

寺院の納骨堂

寺院の納骨堂はそのお寺が運営しています。
納骨堂の施設も寺院の敷地内に建てられていることがほとんどです。
檀家にならなくても利用できる場合もありますが、檀家になることを条件付けているお寺もあります。

仏壇式


上段が仏壇で、下段に遺骨を安置するタイプのものです。仏壇には位牌や供物を置くことができます。
一人分だけでなく複数人の遺骨を納めることができるため、家族で利用することができます。
ただしスペースに余裕ある造りのため、費用は高額になりやすいです。

ロッカー式


ロッカーのように収骨棚がずらりと並びます。扉1つ分は各人専用の空間なので、遺骨だけでなく写真や思い出の品も一緒に安置することができます。一区画があまり大きくないため、骨壺をたくさん納めることは難しいです。

機械式

収納された遺骨が、お参り用の祭壇に降りてくる方式です。専用のカードや鍵などを機会が読み取って、指定の遺骨を祭壇まで移動させます。
限られたスペースに多くの遺骨を安置できるため、立地の良い場所に建てられることが多いです。
地価の高い都市部に多く、最新型の機会を導入するため、費用は高くつきます。

位牌式


個人スペースのシンボルとして位牌が安置されています。納骨堂毎に統一された規格があるのが一般的で、契約したら戒名を伝えて位牌を作ることになります。
位牌と遺骨を別に置くケースでは、故人の位牌は他の位牌と一緒に仏像を囲み、遺骨は別の場所に収蔵されます。
お参りの際は仏像に手を合わせる形になります。

位牌と遺骨を同じ場所に安置するタイプでは、位牌が飾られている棚の下に遺骨がしまわれています。こちらの方が料金が高くなりますが、故人に対して個別のお参りができます。
仏壇型に近い感じがありますが、思い出の品などの私物を置くスペースはありません。

墓石式


納骨堂の個別スペースに墓石を置けるタイプで、別名「室内墓地」とも呼ばれます。
一般的な石のお墓の周りに屋根や壁があるイメージですが、占有スペースは従来のお墓に比べると小さめなため、お墓もその分コンパクトになります。

納骨堂で後悔したこと

お線香を手向けられないのはさみしい……

納骨堂は天候に左右されずお参りしやすく、屋内型のお墓として人気があります。
ただ室内のため火気厳禁の場合があり、ロウソクを灯したりお線香をあげたりできないことがあります。
また生花や供物(食べ物)も制限されることがあります。

管理費が値上げされた!

納骨堂は建物である以上、経年による老朽化は避けられません。
建物の老朽化によってトラブルが起こる可能性はどの納骨堂にもあるため、建て替えや改修工事の費用負担がどうなっているのか、確認しておきましょう。

また建物の老朽化に限らず、火災や、地震や水害などの自然災害が起こったとき、遺骨をどのように守るのか、どのような補償があるのかの対応も併せて確認をしておくことをおすすめします。

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