埋葬の種類(遺骨の処理方法)

意外に知らないお墓の基本

お墓は買うことができない!?


実は墓所の土地は借りるもので、個人が購入することはできません。
契約書をよく読み込むと、「使用料」や「永代使用料」などとなっていて、墓所の土地を借りて購入した墓石を建てる権利を買うことがいわゆるお墓を買うということになります。

遺骨を埋葬する先は『お墓』『納骨堂』『樹木葬』『散骨』など色々ありますが、今回は『お墓』について詳しく見ていきましょう。

お墓を建てるのにかかる費用

墓所を借りる費用(及び管理料)+ 墓石の費用


墓地がどんな立地にあるかどうか、都市部にあればそれだけ高くなりますし、郊外や公営の墓地は比較的安価です。
またお墓の区画の広さによっても利用料が異なり、お墓の広さの平均はおよそ1~1.5㎡ほどです。

このように色々な条件があるため価格は地域差が大きいですが、墓地使用料と墓石代で300万円前後というのがひとつの目安にはなると思います。

お墓が建つまでにかかる期間

最速でも2ヶ月~2ヶ月半はかかる


墓石のあるお墓を建てるには、石の加工にも設置工事にも時間が必要です。
またお墓を建てる場所も決めていなかった場合、墓地探しからになるため1年かもしくはそれ以上の時間がかかることもあります。

短い時間で焦って決めると、後から「ああしておけばよかった」「こうしておけばよかった」と後悔する可能性が高くなってしまいます。

墓地(墓所)の種類は3つ

遺骨を埋められるのは墓地だけです。いくら自分がよくても、自分の家の庭に遺骨を埋めることは法律に違反してしまうためできません。

墓地の種類は大きく分けて3つあり、それぞれに特色があります。
寺院墓地は昔ながらのお墓で菩提寺とのお付き合いも密になるため、現代では敬遠する人も多く、宗教の制限がなく自由度の高い公営墓地や霊園が人気となっています。

その1:寺院墓地

  • お寺が管理する墓地
  • そのお寺の檀家になること、お墓を継いでいく人がいることが前提

寺院墓地は都市部以外の地方にもたくさんありますし、手厚い供養が受けられます。
しかし継承が途切れると墓石を処分され、遺骨は合葬墓へ移されます。
檀家になることで墓地の管理料のほかに、護持会費や有事のお布施など何かと費用が発生します。

その2:公営墓地

  • 地方自治体が管理する、宗教を問わない墓地
  • その自治体が管轄する区域に一定期間居住しているなどの条件あり

公営墓地は比較的生活圏に近い場所にあり価格も低いため、人気が高く競争率が高いです。
近隣住民に限る等の応募条件があっても抽選になることが多く、当たらなければ買うことができません。

その3:霊園(霊園墓地)

  • 公益法人や宗教法人が管理する、宗教を問わない墓地
  • 仏教・新教・キリスト教・無宗教など、どの人でも利用できます。

霊園は公益法人や宗教法人が管理しているため、墓所ごとにそれぞれの特色がありかなり雰囲気が異なります。
宗派・新教を問わず、継承も前提としない永代供養がほとんどです。

従来型のお墓(墓石あり・個別の埋葬)

家墓(いえはか)

先祖代々受け継がれているお墓のため、今後も子孫の承継を前提としています。
2つの家が入る両家墓(りょうけばか)は、夫婦それぞれの家を1つのお墓に合祀したもので、お互い一人っ子等の理由で将来的に墓を維持できない時に利用されます。こちらも承継が必要です。

個人墓(こじんぼ)

代々続く家の墓ではなく、個人で入るお墓は継承不要で永代供養墓になっています。
夫婦2人で入る夫婦墓(ふうふぼ)もあり、こちらも継承を前提としません。
お墓のデザインも自由度が高く、墓石の形や墓石銘なども個人の自由にできます。

合葬墓

承継者が居なくても、墓地の管理者が供養と清掃などの管理を永代的に行ってくれます。
合葬墓には供養塔があるため個別の墓石はありません。
夫と同じお墓に入りたくない妻が希望したり、個人や家の墓は必要ないという考えの人が選択することもあります。
共同墓(きょうどうぼ)・永代供養墓(えいたいくようぼ)とも言われます。

新しい形態のお墓(墓石なし)

樹木葬(じゅもくそう)

墓石の代わりに樹木を墓標とし、その根元に遺骨を埋葬するものを言います。
他の埋葬者との区分けがゆるく合葬のようなものが多いですが、個別に埋葬できるものもあります。
植える木によって桜葬と呼ばれたり、ガーデン葬など種類があり、自然葬(しぜんそう)とも呼ばれるものです。

散骨(さんこつ)

遺骨をパウダー状にまで細かくすり潰すと、散骨(粉状の遺骨を撒くこと)ができるようになります。
撒く場所はどこでも良い訳ではなく、自治体によって条例で禁じているところもあります。
人の多い生活圏で散骨できることはまずないため、撒いても良い場所を調べる必要があります。
散骨には『自然に還る』というイメージがあり、一定の人気があります。

-埋葬の種類(遺骨の処理方法)

© 2024 お骨整理.com